小さな宿の生きる道

2009年の日本の夏、景気は相変わらずどん底の状態が続いている。

円高の状態で、昨年の今頃と比べて燃油サーチャージがないにも関わらず、8月の海外旅行客数も落ち込んだ。

国内旅行に関しても「安・近・短」の旅行にシフトしている。

そんな世の中でも、「旅行」は日常に潤いを与えてくれる。

日頃の忙しく働いている人にとって、自分にご褒美という点では、「旅行」は欠かせない行事だと思う。

そして、このような不況の世の中だからこそ、間違いの無い宿に泊まりたい。絶対に後悔しない宿を選びたいものだ。

貸切温泉どっとこむ」には、現在300軒近い宿が掲載されているが、部屋数20室以下の宿が7割もある。もともと個人旅行向けのサイトだから、当然といえば当然だが、それにはもうひとつの理由がある。

それは小規模旅館の特徴と言えるものなのだが、オーナーの主張、個性が前面に出ていることが多いという点だ。

しかも、個人的に好きなのは、コンサルタントや設計士に任せるのではなく、オーナー自身で宿のキャラクターを作り上げていくところだろう。

その個性の主張は、お客に敏感に伝わり、やがてはリピーター客になっていく。

さらに現代は、インターネットにより、お客自身による宿探しが容易になった。自分自身の”趣味”が合う宿を探しやすくなったのだ。

例えば、オーディオが趣味のオーナー、釣りが趣味のオーナー、お酒が趣味のオーナー・・・など、その宿のオーナーの趣味が分かれば、その宿に行くこと自体が楽しみになっていく。その宿のオーナーと意気投合して話がはずむ可能性もある。

小さな宿の生きる道はここにある。

システマチックにサービスを用意し、思い切った低価格路線を打ち出している一部の大型旅館のように、宿泊料金やお得な宿泊プランなどではなく、”個性”で勝負すべきだと思うのだ。

この不景気の世だからこそ、なおさら思う。

万人に受ける宿ではなく、コンセプトがはっきりしていて、個性が分かる宿は、景気に左右されない。

常日頃、全国くまなく取材旅行をしていると、チェックインの時間帯に、ロビーでお客とオーナーとの再会を喜ぶシーンを何度か目にする。

お客はオーナーに手土産を持参し、お互いの健康に感謝するのだ。

そんな自分に合う宿を見つけたお客は幸せだ。そして宿側も、こんな嬉しいことはない。

お気に入りの宿を持っている人には、別荘はいらない。

その宿には、スタッフの手によりいつでも灯りがともり、人のぬくもりがいっぱい溢れているからだ。

旅をするということ

最近、若い人が旅行に行かなくなったと聞く。

財政的な問題もあろうが、「旅をする」事での、ある「期待感」が薄れているような気もする。

それは費用対効果とも言えるものかもしれないが、「これだけお金をかけたんだから、これくらい楽しいことがあってほしい」と思いながら旅に出てみると、実際は期待通りではなかった・・・・・ということか。

国内旅行に限れば、コンビニで手に入る「じゃらん」を見たり、ネットで予約サイトを見て宿探しをする人が当たり前となって、今や旅行代理店の窓口まで行って宿探しをする人は本当に少なくなった。

それは、情報革命と言えるインターネットの普及が背景にあるが、それは、”薄っぺらな”情報を、大量に、短時間で、手軽に手に入れることができるという事でもある。

その”薄っぺらな”情報で、宿を選び、実際に行ってみれば、自分に合う宿ではなかった・・・ということは多々ある。

場合によっては、宿泊料金だけで選ぶ場合もあるだろう。

そして”失敗”をし、「旅行をする」という事の価値感を見出せず、結果的に旅に出なくなるという悪循環があるような気がしてならない。

しかし、安い宿=悪い宿・・・では決してない。

「自分が求めている宿」に巡りあえれば、それは「いい宿」になる。料金だけではないのだ。

温泉には効能があるように、「旅」にも「転地効果」というものがある。

日常過ごしている環境から、まったく知らない土地に出向く事により、その地の空気を吸い、その地の料理を食し、その地で休む。それだけで、リフレッシュできるはず。

映画でも、テレビドラマでも、日常と違うものが見られるから楽しい。

しかし、それはしょせんバーチャルの世界。

やはり自ら行動し、リアルの世界に動いて欲しい。そうすれば新しい何かのきっかけや出会いが待っているかもしれない。

そういえば、映画やドラマは、そんなきっかけや出会いのオンパレードですよね。

「貸切温泉どっとこむ」って?

貸切温泉どっとこむ」は、2000年頃に私の個人サイトとして誕生したのが始まり。

その頃はブログなど無く、気に入った温泉宿に泊まるたびに日記代わりに更新していたサイトでした。

広告代理店を経営するかたわら、暇を見つけては仕事を持ち込みながら全国の宿を旅していたのが、そもそもの始まりでした。趣味が温泉旅行なんですね。

当時の温泉宿と言えば、公式HPを作り始めたはいいけれど、なかなかアクセスが増えない、デザインもパンフレットからの流用みたいなものが多かったようです。

一番肝心な、その宿のコンセプトや雰囲気が伝わってこないことも、不満に思っていました。

そこで、あくまでも公平な第三者目線で、温泉宿をレポートできないかと思い、現在の「貸切温泉どっとこむ」のレイアウトに反映させています。

画像もできる限り多く載せて、温泉情報はもちろん、施設、客室、そして料理も詳しく解説を入れようと、欲張っていったら、現在のレイアウトになってしまいました。

予約サイトや情報誌にあるような、料金や宿泊プランなどだけで宿を決めるのではなく、自分に合った温泉宿に行ってもらうためにも、「貸切温泉どっとこむ」が役立てればと願っています。

サイトのタイトルは「貸切温泉どっとこむ」。貸切風呂や、露天風呂付き客室がある天然温泉を使っている全国の宿をレポートしているサイトです。

団体旅行ではなく、ご夫婦やお友達同士で行くような個人旅行に向いている宿を中心に掲載しています。

旅行代理店が運営している予約サイトではありません。あくまでも公式HPにつながっているリンクサイトです。

レポートをご覧になっていただき、その宿に興味を持たれたら、是非、その宿の公式HPまで訪問してください。

貸切温泉どっとこむ
貸切温泉どっとこむ:http://www.kashikiri-onsen.com/